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「ご機嫌は如何ですか、先生」
「足に力が入らなくなってきたよ」
「ああそうですか。僕も目が2つになってしまったところです」
「さっさとくたばっちまえよ」
「僕は死なないんですよ。死ぬときはこの惑星と一緒に死ぬと決めているんで」
「それはご大層なお話だな」
「惑星が滅んだ後で、惑星一番の美女と一緒にアダムとイブになるんです」
「最近は何の映画見たっけか……」
「別に影響受けてるわけじゃないですよ」
「煙草が吸いたい」
「人の話聞いてるんですか?」
「左のポケットに入っている。ライターも一緒に入っている」
「あー…箱潰れちゃってますね。ライターは……あー…」
「使い物にならないだろう」
「知ってるんだったらなんでこんなの持ち歩いてるんですか。いっつも人から火借りるのやめてください」
「可愛い妹に貰ったものなんでな」
「うわあ、柄にもないですね!きもーい」
「うるせえ黙れ」
「はいはい。……僕の使い古しので悪いですけど……」
「…………」
「…………」
「火くらい自分でつけてくださいよ。子供じゃあないんですから」
「悪いな」
「別段いつもと変わらない味ですよね。おいしくもなんともない」
「まずい」
「まあまたそうやって」
「疲れたな」
「……そうですね」
「………先生、ねえ、僕はですね」
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